アメリカンスタイルの玄関ポーチタイル実例|カバードポーチを使わずに成立させた外構の考え方

カバードポーチなしのアメリカンな玄関ポーチ外構

日本の「アメリカンハウス」の外構というと、
カバードポーチを目にすることが多いように感じます。

もちろん、
オープンで、いかにもアメリカらしく見えるそのスタイルは、
とても魅力的です。

ただ、わが家の立地や建物とのバランス、
そして日々の生活スタイルを考えると、
「カバードポーチは、はまらなかった」
という結論に至りました。

そこでわが家では、
カバードポーチは採用せず、
玄関ポーチ・階段・タイルの構成で、
アメリカンな印象をつくることを選びました。

この記事では、
タイルの品番や部材も紹介しつつ、
カバードポーチ以外のアメリカンスタイルの玄関ポーチ事例が少ない中で、
どんな点に違和感を持ち、どう考え、どう仕上げたのか。
そのプロセスをまとめています。


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なぜカバードポーチを採用しなかったのか

カバードポーチは、
アメリカの戸建住宅の成り立ちを考えると、
前庭や余白のある敷地とセットで成立してきた空間だと思います。

実際に、海外の住宅事例を見ていく中で、
ポーチは
・道路から一定の距離があり
・周囲の視線を受けにくく
・人が腰掛けたり、滞在したりする
そんな前提の上に成り立っていることが多く見られます。

一方で、日本の都市近郊の敷地条件では、
・道路との距離が近い
・周囲からの視線が入りやすい
といった理由から、
どうしても「形だけのポーチ」になってしまうケースも多いと感じました。

また、日本で見かけるカバードポーチは、
サーファーズハウスの印象が強く出すぎてしまうことも少なくありません。

わが家の立地や建物のバランスを考えると、
そのイメージは少しずれている。
そう感じたことが、今回カバードポーチを採用しなかった理由です。


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海外事例を見て気づいた共通項

カバードポーチ以外のイメージが日本ではあまり見当たらなかったため、
Pinterestで海外の玄関まわりの事例を大量に見ながら、
日本でも実現できそうな写真を中心に保存していきました。

そうして集めた、いくつかの気に入った写真を見比べていく中で、
ひとつ気づいたことがあります。

印象を決めていたのは、
・タイルの色
・高級な素材
ではありませんでした。

共通していたのは、
・ランダム性を伴うタイルの貼り方
目地の主張を極力抑えた仕上げ
・玄関ポーチ床と階段がシームレスに一体に見える構成
建物の正面性(シンメトリー)を意識した配置や階段の設計

アメリカっぽさは素材そのものではなく、
構成や見せ方によってつくられているのだと感じました。


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玄関ポーチタイルで重視したポイント

タイルはランダムに貼る

ランダム貼りの玄関ポーチタイル
タイルはランダム張りのイメージを業者さんに共有し施工してもらいました。

現在よく見かける日本の住宅では、
玄関タイルに300角のタイルを、整然と貼っている施工例が多いように感じます。

きれいに揃っていて、
施工前のイメージもしやすく、
安心感のある仕上がりだと思います。

ただ、わが家の外構を考える中で、
300角のタイル張りは、
日本的な要素が前に出すぎてしまうと感じたのが、正直なところでした。

実際に外構検討の初期段階で、
3社ほど外構業者に相談しましたが、
いずれの提案も、
300角タイルをいも目地で整然と貼るプランでした。

この経験からも、
300角タイルの玄関は、
日本ではごくオーソドックスな玄関タイルのひとつなのだと感じました。

そこで最終的にお願いした外構業者には、
同じサイズのタイルを揃えて貼るのではなく、
ランダムに貼ることはできないかを相談しました。

結果として、
タイル張りが得意だと言われている職人さんを担当につけていただき、
イメージしていた通りの、
表情のある玄関ポーチタイルに仕上げてもらうことができました。

自然な風合いのタイルを選んだ理由

自然な風合いの玄関ポーチタイルはライムストーンを採用
天然石の「ライムストーン」は、色ムラや質感にばらつきがあり、ナチュラルな雰囲気がうまくはまりました。

均一すぎるタイルは避けました。

家全体に言えることですが、
高級感やきれいすぎる要素は取り入れず、
ナチュラルで、時間が経っても味が出ることを重視して、
家づくりを進めてきました。

玄関ポーチのタイルも同じ考え方です。

実際に、私が気に入って保存していた海外の施工例を見ても、
ナチュラルな風合いを感じるものが多かったように思います。

採用したタイルは 東洋工業 の「ライムストーン(ライムグレー)」、天然石のタイルです。
300角と300×600があるため、私が目指したランダム張りを実現できました。

タイルの色は、
玄関ポーチ単体で決めたわけではありません。

外壁や玄関扉、屋根とのバランスを見ながら、
海外の事例や配色シミュレーションを使って、
外観全体の色の組み合わせを検討しました。

その過程の一部として、
実際に塗装屋さんが来たタイミングで
タイルサンプルと塗料を並べ、
最終的にどの色にするかを見比べています。

タイルと塗料を並べて色を確認した様子
タイルと玄関扉の色を見比べて確認。

外観全体の色の決め方については、
別の記事で改めてまとめる予定です。

また、玄関ポーチのように「建物と外構のどちらに含まれるのか迷いやすい部分」について、工務店と外構業者の役割分担をどう考えたかも、別の記事で触れる予定です。

蹴上はタイルを張らない

白く仕上げた玄関階段の蹴上
蹴上はタイルを張らず白で仕上げました。

気に入った施工例を観察していく中で、
床(水平面)にはタイルを貼り、
蹴上(垂直面)はタイルを張らない事例が多いことに気づきました。

その中でも、
私が特に惹かれたのは、
蹴上を白で仕上げている玄関階段でした。

日本では、
蹴上までタイルを張る階段のほうが多い印象で、
当初の外構業者さんの提案も、
すべてタイル貼りの仕様でした。

そこで、
「蹴上はタイルを張らず、白く仕上げたい」と伝え、
ジョリパットで仕上げる提案をしてもらいました。

わが家の蹴上などに使われている素材は、
ジョリパットニュートラルグレー T1000 です。

段鼻は「わずかに」出す

わずかに出した階段の段鼻
のっぺりさを避けるため段鼻を少し出す仕上げ。

さらに施工例を見ていくと、
階段の段鼻が「わずかに」出ている事例が多いことにも気づきました。

ほんの少し段鼻が出ることで、
のっぺりとした印象にならず、
立体感のある仕上がりになるのではと、
私なりに解釈しました。

この点も外構業者さんと相談しながら、
「段鼻をわずかに出したい」と伝え、
タイルに負荷がかからない範囲で対応してもらいました。

Aomi
Aomi

振り返ると、細かいこだわりの連続ですが、
本当にこだわってよかったと、感じています。

参考|使用した素材の公式カタログ


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シンメトリーをどう再構成したか

本場の住宅では、
玄関正面に向かって階段が伸びる構成が多く見られます。

本来であれば、
わが家でも正面に伸びる階段を採用したかったのですが、
敷地条件の関係でそれは現実的ではありませんでした。

そこで今回は、
正面性やシンメトリーという思想は残したまま、
左右に分けた階段構成で再構成しています。

本国の事例では少数派ではありますが、
正面階段という王道を意識しながら、
敷地条件に合わせて考えた構成です。

カバードポーチなしの玄関アプローチ
カバードポーチがなくても成立する玄関に。

完成して感じたこと

目指したい施工事例が日本にはほとんどなく、
外構に触れるのもはじめての施主だったため、
考えることは多く、正直なところ苦労もありました。

それでも、
想像していた通り、
そしてそれ以上の仕上がりになり、
とても満足しています。

カバードポーチがなくても、
アメリカンな玄関は成立する。

そう実感できた外構でした。

また、わが家では角地という立地条件も踏まえ、
玄関まわりと同じく、アメリカンスタイルらしさを意識したフェンスを採用しています。
角地の家でバイナルフェンスを採用した外構事例はこちら

さらに、門柱にもバイナルフェンスの支柱を採用しています。
バイナル支柱でつくった門柱はこちら

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