
スタロンを採用するまでの記事(IKEAキッチンに他社の天板を組み合わせました|人工大理石スタロン「ペブルスワン」を採用するまで)では、素材選びの経緯をまとめましたが、
実際にオーダーする段階では、細かな施工ディティールの指定がとても重要でした。
ワークトップの厚みや立ち上がり、水返し、シンクの納まり、水栓位置など、
一つひとつ決めていくことで、仕上がりの満足度が大きく変わります。
今回は、実際にわが家がスタロン天板をオーダーした際に決めた
5つのポイントをまとめます。
ワークトップ設計で気をつけたい5つのポイント
ワークトップの長さ
見積もり中にスタロンの部材仕様が変わり、
2700mm以上は1枚ものが使えず、2枚ジョイント + シーム加工が必要に。
当初はW3000のキッチンを予定していたため、
コストと見た目のバランスを取るべく、キャビネットの構成を見直しました。

2700mm以上のワークトップになると、
人大2枚の加工が必要になるので、その分コストが上がります。
最終的には、左右のカバーパネル厚を含めてW2676mmに調整。
【最終構成】
(400+900(シンク)+600+750(コンロ))
+13(カバーパネルの厚み)×2(枚)
= 2676 mm
キャビネット4つ(W400 / W900 / W600 / W750)で構成し、
右端のみ壁付けになるレイアウトに。
この場合、右端の W750キャビネット上に W650のIH(ビルトインコンロ) を置くため、
壁からの離隔距離を確認する必要がありました。

条件を満たさない場合、この構成は破綻でしたが
問題なしとのことだったため、離隔距離を踏まえて
コンロの開口位置を正確に指示してもらいました。
離隔距離については、「東京消防庁」のページが参考になります。
また、設置したいコンロの据付説明書などで正確な位置を確認できます。
わが家はIHかつ可燃性の壁(防火構造壁以外)のため、
壁からIHヒーターの外周までの距離が10cm以上必要とされています。
(参考:キッチンまわりの豆知識 | 東京消防庁)

横幅2700mmに収めるため、最初に考えた構成は:
300 + 900(シンク) + 600 + 750(コンロ) + 150 = 2700mm
キャビネットだけで2700mmとなり、
ここにカバーパネルの厚み(13mm×2)が加わるとオーバー。
これは盲点でした。
本当は、コンロ脇に150mmのスパイスラックを入れたかった…。
泣く泣く断念。
ワークトップの厚み
当初は40mmで見積もりが出ていましたが、
価格差がないと判明し、28mm厚に変更。

IKEA METOD+脚+28mm天板で、
最終的なキッチン高さは約908mmになりました。

IKEAキッチンで組むと、日本の平均的なキッチンよりも高くなるため、
ワークトップの厚みは抑えたかった。
また、デザイン面でも40mmはいらないと思いました。
厚みが薄くなるとコンロ位置も少し下がるため、
フィッシュグリル付きコンロでは調整部材が必要になることも。
今回はグリルなしだったため問題なしでした。
バックガード(天板奥側の立ち上がり)
壁付けキッチンの壁はタイル張りと決めていたので、バックガードは当初から付けたいと希望していた部分でした。
デザイナーズ賃貸時代のキッチンにもバックガードが付いていて、
掃除のしやすさはとても良かった記憶があります。
ただ、そのときはワークトップとの境目の処理が甘く、汚れがたまりやすい構造だったのが残念でした。
業者さんに確認してみると、バックガードは標準 H50mm までなら+15,000円(2023年頃の見積りです)ほどで付けられて、
接合方法は、直角(標準) または 3R(オプション)で指定が可能でした。
3R = 角の丸みが 半径3mm になる加工のこと。
直角より柔らかく、汚れが溜まりにくい形状になります。
見た目は、丸すぎずスッキリとシャープ寄りの印象です。
最終的には、バックガードはあり(H20mm)+3R(オプション)を指定。
加工方法による費用差はほとんどないと確認し、見た目の好みと掃除のしやすさを考えて、3Rを選択しました。
また、標準から高さを低くしても追加費用はかかりませんでした。
一体加工でスムースに接合されているため、継ぎ目がなく掃除しやすい仕上がりです。
気になるところを挙げるとすれば、バックガード同士の接合部分。やや汚れが見えやすい気はしますが、この程度であれば許容範囲だと思います。


正直、バックガードの高さもすごく悩みました。
見た目は、バックガードなしが一番好みだったので、
なるべく低く、でも、できるだけ掃除もしやすい高さを求めて、
H20mmに決めました!
水返し(天板手前の立ち上がり)
水返しの有無は、見た目重視で なし に即決しました。
水返しを付けると、天板手前側が天板の厚み分だけ
少しせり上がるような形になります。
液体の流れ落ちを防いでくれるので、機能面ではあった方が安心です。

水返しがない方が、デザイン的にはすっきりスタイリッシュな印象になるため、
ここは見た目を優先しました。

水返しをなくした場合、天板の手前側は標準で 3R仕上げ になります。
ここはイメージ通り、シャープでクリーンな仕上がりで満足です。
シンク納まりと水栓位置
天板の発注前には、シンクも決める必要がありました。
最終的には、ドイツ製 BLANCO ETAGON700-U を採用。
(シンク本体の詳細記事は別で執筆予定です)
シンクの素材によって取り付け方法は異なりますが、
今回選んだシンクは、控え納めでの取り付けとなりました。
天板との段差がなく、すっきりとおさまっています。

シンク形状の関係で、水栓はスタロン天板側に 穴を開けて取り付ける仕様 となりました。
穴位置は自由に指定できたため、
海外のキッチンで一般的な配置にならい、シンク中央を選びました。

シンクに水栓取付部がない場合、
シンクの中央 / 右 / 左、どこにでも穴あけ可能でした。
日々の動線をイメージしながら決めるのがおすすめです。
まとめ
担当の方からは、
「柄重視の方が多い中で、ここまで細かく設計に踏み込んで質問されるのは珍しいです」
と言われたのが印象的でした。
素材や柄も、もちろん重要で、好みが出る部分ですが、
自分で選んだ人工大理石の天板は、
厚み・立ち上がり・シンク納まり・水栓位置、
こうした細部まで考えて発注することが可能でした。
こうした部分にまで目を向けると、
長く使えて愛着も湧く、こだわりの詰まったキッチンができあがります。

注文住宅では、聞かないと業者さん側で仕様が決まってしまうことが少なくありません。
(決めごとが膨大なので、ある程度は仕方ない、とも思います)
今回の天板でもそうですが、気になることはどんどん質問して理想を形にする、
手間はかかりますが、これも注文住宅ならではの醍醐味だと思います。



